環境プロジェクト

Nest の省エネ テクノロジーが低所得世帯の光熱費負担を軽減

2018 年 12 月
Nest Thermostat E

暗くなったら電気をつけ、寒くなったら暖房をつける。多くの米国人にとって、ごく当たり前のことです。しかし、冬という季節は多くの低所得世帯にとって、寒さを我慢して食料品を買うか、空腹を我慢して暖房をつけるかという難しい選択を迫られる時期なのです。

こうした現状は、統計によっても冷酷に示されています。米国の低所得者層は 3,500 万世帯あまりで1、その光熱費が収入に占める割合は高所得世帯の 3 倍にも上ります2。さらに、低所得世帯の多くは古い家に住んでいるため、空調の効きが悪く、家の断熱性も低く、窓からはすきま風が吹き込みます。このような状況が、光熱費をさらに押し上げる要因となっています。米国の一部の地域では、エネルギー効率の低い家に住む低所得世帯の光熱費が、月収の 50% に達するケースもあるといいます3

電気やガスを十分に使えない生活を続けていたら、誰しも体調を崩してしまいます。病気は家計をさらに苦しい状況へと追い込みます。低所得労働者の 80% は、病気で休んだ分の収入は得られません4。米国の低所得世帯にとって、光熱費は非常に重い負担になっているのです。

デンバーのダウンタウンに期間限定で設置された構築物の壁に触れる若者。この構築物は、寒い季節に光熱費を払えない多くの人々がいることを伝えています。
2018 年のギビング チューズデーに Nest Power Project により、デンバーのダウンタウンに期間限定で設置された構築物。寒い季節に光熱費を払えない多くの人々がいることを伝えています。

Nest と Power Project 「家の中の人々」だけでなく「家の外の世界」にも配慮した住居を作ることが Nest の使命であり、そのために大切なのがエネルギーの節約です。Nest は 2011 年に革新的なスマートホーム製品メーカーとして創業して以来、220 億キロワット時(kWh)以上の電力節約を達成してきました。この節電量は、アイルランドの年間消費電力に匹敵します5。Nest は創業当初から、高いエネルギー効率を実現するテクノロジーを、すべての人に提供することに力を注いできました。2014 年に Google ファミリーの一員になってからは、人々にテクノロジーを届けるだけでなく、低所得世帯の光熱費負担をいかに軽減するかという新たなビジョンも共有しています。

2018 年のアースデイに立ち上げた「Power Project」は、省エネ テクノロジーを、必要とする人々に提供し、高い光熱費に苦しむ家庭を支援するためのプラットフォームです。「家庭の光熱費は大幅に抑えることができる」という認識を広げることがこのプロジェクトの目的です。このプロジェクトではこれまでに、United Way や Habitat for Humanity などの非営利団体に 80 万ドル以上を寄付し、低所得世帯の光熱費負担軽減を支援してきました。こうしたパートナーとの連携をさらに緊密にし、今後 5 年間で 100 万台の Nest サーモスタットを米国内の家庭に導入してエネルギーと光熱費の節約に取り組むことにしています。

支援の連携 当初からはっきりしていたのは、光熱費の負担を減らすという課題は、Nest が単独で取り組むには大きすぎるということでした。そこで Power Project では、エネルギー会社、住宅会社、非営利団体とのネットワークを築き、省エネ テクノロジーや光熱費支援を必要とする人々に提供することにしました。

寄付プラットフォームを見つめる 2 人。これは Power Project の一環として Nest が United Way と提携し、光熱費支援のための寄付を米国中で簡単に行えるようにしたものです。
Power Project の一環として Nest は United Way と提携し、光熱費支援のための寄付を米国中で簡単に行えるようにしました。

Power Project では、全米 1,200 近くのコミュニティで活動する United Way をはじめ、数多くの非営利団体と緊密に連携し、家庭の光熱費を抑えるための橋渡しをしています。支援が必要な人は、米国内でサービスを展開する 2-1-1 を通じ、光熱費支援プログラムなどの各種リソースを利用できます。2-1-1 を通じて寄せられた要望を United Way が集計したところ、米国で 2 番目に多かった要望が光熱費の援助でした。

Power Project に寄せられた寄付のおかげで、人工知能やテキスト メッセージによるホットライン、ウェブサイトの拡充に投資を行うことができます。それにより、2-1-1 ネットワークを通じて光熱費支援を受けられることを、さらに多くの人々に伝えることができるでしょう。

United Way Worldwide 2-1-1、シニア ディレクター レイチェル クラウスマン氏

Power Project には、United Way の他にもさまざまな団体や企業が参加しています。たとえば、非営利団体 Habitat for Humanity は Nest と協力し、同団体が 2018 年に米国に建築するすべての住宅に Nest Thermostat E を導入します。また、米国最大のガス会社 Southern California Gas をはじめとする公益事業会社と協力し、所得が基準値を下回る世帯を対象に Nest サーモスタットを導入しています。さらにファニーメイとも提携し、低所得から中所得の住宅購入者の一部に Nest サーモスタットを進呈し、省エネ テクノロジーを活用して住宅所有コストを下げる取り組みも始まっています。

Google と Habitat for Humanity の協力関係のもとで、持続可能な住居の建築を支援するボランティアとして参加した、シャベルを持つ 5 人の人々。この協力関係は、「持続可能な住居やコミュニティづくりには、エネルギーの効率利用が不可欠」という共通認識に基づいています。
「持続可能な住居やコミュニティづくりには、エネルギーの効率利用が不可欠」という共通認識が、Nest と Habitat for Humanity の協力関係のきっかけになりました。

Power Project の使命は、Nest の高度なエネルギー ソリューションを活用して困窮している家庭を支援することだと、Google のエネルギーおよびエンタープライズ パートナーシップ ディレクターのジェフ ハメルは語っています。「このプロジェクトを通じて、1 年で一番寒い季節を凍えて過ごす何百万ものアメリカ人の肩から、光熱費という重荷を下ろしてあげたいのです。我々のサーモスタットとテクノロジーによって、この冬を暖かく過ごせる家庭が 1 つでも増えれば成功です。United Way などの団体や企業の協力を得ることで、さらに大きな成果を上げることができるはずです。」

Google と Nest が思い描くのはエネルギー効率の高い未来ですが、Power Project は、エネルギーの節約を願う人々を今すぐ救うための取り組みなのです。皆の力を結集すれば、光熱費負担の重荷から解放された人々が暖かい冬を過ごせるのです。